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何故、今 |
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か? |
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先づ、2枚の写真を見てください。
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1枚は、1面、斜面が葛に覆われ、葛以外には草の1つも見付けられない程に蔓延っている写真です。
もう1枚は人の住む集落の直ぐ上の里山の様子です。
酸性雨の影響、温暖化の影響等々、個々人の力、地域の力では抗えないものから、我々1人1人が努力を放棄したもの迄、様々な要因で田舎の自然が崩壊して行っています。
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人は、完全に壊れるか、失って了う迄、失くすることの問題の大きさに気付きません。しかし、50%壊れてしまった自然は、殆ど再生不能です。 |
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里山の再生、自然の再生とは、とりも直さず、豊かな植生の再生と、それらの自力による増殖です。
植生回復のバローメータになり、携わる人の励みを呼び起こすのが、蝶なのです。
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多くの種類の蝶が飛び交うことは、その地の植生の多様さであり、多くの数の蝶が飛び交うことは、その地の植生の豊かさを現しているのです。
更に、 |
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蝶の美しさ、蝶の生活の多様さ、卵から成蝶迄の蝶の一生の多様さ、不思議さは、多くの子供たちに好奇心を芽生えさせ、自然への興味を育てることでしょう。
別の例、例えばで考えて見てください。 |
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”蛍”を思い浮かべる時、どんなイメージが浮かぶでしょう。
メルヘンの世界に戯れる、心安らいでいる貴方が其処にいませんか。
貴方は蛍が好きですか。川岸が明らむ程に蛍が飛び交えば、どんなにか素敵でしょう。
私たちも、また多くの人達も、蛍の飛び交う里作りを目指して一所懸命努力しています。
しかし、皆さんも、その他の多くの人達も、本当に大切な或ることを忘れがちです。
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蛍が育ち、多くの蛍を飛び交わさせる為には、サンナイ(カワニナ・淡水性巻貝の1種)が住める川がなければならず、蛍の数の10倍、100倍のサンナイが、先づ、住んでいなければなりません。
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環境問題に就いても、全て同じことが言えます。
誰でも、蛍を見たいから、蛍の住める環境を考え初めるのではないでしょうか。最初からサンナイの住める環境を考える人が何人おいででしょうか。
これは余談ですが、環境問題の本質が何処にあるか。マスコミも知識人も、殆どの人が間違えていると思います。
多くの人は、蛍に惹かれて、蛍の幼虫のことや食性を勉強し初め、サンナイのことを識るのではないでしょうか。
ファーブルも、シートンも、やはり目の前の昆虫や動物に心驚かされることが有って興味を持ち初め、深く、深く入っていったのではないでしょうか。
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私が蝶の牧場をと言うのは、美しく、多種多様な蝶を通じて、自然に興味を持って欲しいと共に、里山の再生を考えて貰いたいのです。
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